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男女共同参画セミナー/ウィズせっつカレッジ2014入学記念講演


スポーツから考える男女共同参画

 

今年の男女共同参画セミナーは、柔道家・山口香さんをお招きして講演会を開催しました。
お話は女子柔道の歴史から始まりました。女子柔道は明治時代から行われていましたが、女子は長い間試合に出られませんでした。今の国民的スポーツとしての女子柔道の地位を確立するまでには、今とは比べものにならない環境の下で道を切り開いた女性たちがいました。
そして1978年に初めて開催された全日本女子柔道選手権で、山口香さんは優勝し、その後世界選手権でも頂点に立ちます。
用意された舞台にただ乗るだけではなく彼女らが開いた扉をさらに広げていかなければならない、柔道に限らず女子スポーツが発展するためには女子に特化したサポートの充実など、まだ様々な課題があると山口さんは具体的に指摘されました。また指導者から選手へのハラスメント問題で女子選手たちが声をあげたことの意味にも触れられました。男性がそれまで疑問を持つことも許されなかったことに女性は疑問を持ち、声をあげた、その行動の意義は大きなものです。告発以後、それまで女性がいなかった全柔連の理事に4名の女性が登用されました。
女性の意見を取り入れることによって、集団が多様性を持つことになり、男性やスポーツ界全体にとってもメリットがもたらされます。それはスポーツ界のことだけではなく社会全体にとっても言えることです。男性、女性、どちらのアイデアや頑張りであっても社会全体が良いほうに向かい、皆が幸せな社会を目指すことが重要であると、お話をしめくくられました。

 

参加者の感想から

*女性の活躍が目覚ましいスポーツ界ですが、その中でも女性のスポーツ選手が歩んできた歴史を知る機会はなかなかないので、それを知ることができたのは、すごくよかったです。また、スポーツ選手である前に女性として扱われること(スポーツ選手なのに「ちゃん」付け、女性だけに向けられる競技と関係ない質問等)をメディアで見て、それを当たり前に受け入れてしまっていることに、ハッと気づかされました。

*女子柔道の歴史がよくわかりました。スポーツ界で女子が認められることの大変さ、素晴らしさ、すごいなと思いました。山口香さんの話は理路整然としていてわかりやすく面白かったです。元気をもらいました。

*行きつくところは組織の意思決定者に女性を増やすことが重要なんだと思いました。その次に何を見せられるか、難しいけど楽しみですね。これまでに道を開いてくださった先人に感謝して…。山口先生かっこいいです!
日時 平成26年 6月15日(日) 午後2時~4時
会場 摂津市立コミュニティプラザ コンベンションホール
講師 山口香(柔道家、筑波大学体育系准教授)
参加人数 92名